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2015年01月15日(木)

就職活動全般:筆記試験について⑧

竹村先生皆さんは、『構造的把握力検査』についてご存知でしょうか?

 

初めて聞いた、という方も多いかもしれません。
この検査は2013年1月より、テストセンター方式における能力検査・性格検査に加えて、オプション検査として一部の企業で出題されるようになりました。

 

 

■構造的把握力検査とは

・検査時間:約20分

・出題形式:テストセンターでの能力検査と同様
※テストセンターでのみ受験(能力検査後に実施)。
※構造的把握力検査だけの受験はなし。能力検査・性格検査とセットになっている。

 

 

皆さんがテストセンターでこの検査を受験する場合、能力検査が約35分、構造的把握力検査が約20分の合計約55分で検査が実施されることになります。

 

この検査では『物事の背後にある共通性や関係性を構造的に把握する力』を測定します。

 

構造的把握力検査は2種類の問題が出題されます。
以下が例題となります。

 

【1】非言語領域の文章題の構造を問う問題

(例題1)次の4つの問題文のうち、問題の構造が似ているものを2つ選び、その組み合わせの正しいものを1から6の中から1つ選びなさい。

A.学生1,500人にアンケートをとったところ、何かしら就職活動の準備を既に
始めている人が685人、まだ何も準備を始めていない人が815人だった。
就職活動の準備を始めていない人数の割合は、全体の何%か。
B.Y市の人口はX県の人口の5/13(13分の5)を占め、またZ町の人口はY市
の人口の5/8を占める。
X県に対する、Z町の人口を分数で表すといくつか。
C.正方形ABCDの一辺は4cmで、正方形EFGHの一辺は8cmである。
このとき、正方形ABCDの面積は、正方形EFGHの面積の何分のいく
つか。
D.ある遊園地で10月の来場者数の統計を取った。65歳未満の来場者数が全体
の90%を占め、そのうち15歳未満の来場者数は36%だった。
全体で15歳未満の来場者数は何%だったか。

1.AとB  2.AとC  3.AとD
4.BとC  5.BとD  6.CとD

 

例題1を見ると、「能力検査の非言語領域と同じでは?」と思うかもしれませんが、大きな違いがあります。

それは、ここで聞かれていることが“それぞれの解答”ではなく“4つのうちで問題の構造が似ている2つはどれか”ということです。

A~Dそれぞれ、どのような構造を持っているのかを見ていきましょう。
・Aは、学生全体に対する就職活動の準備を始めていない人数の割合がいくらかを問う問題です。
・Bは、X県に対するY市の人口と、Y市に対するZ町の人口を基に、X県に対するZ町の人口の比率を問う問題です。つまり、割合の中の割合を計算し、全体に対する割合を導く問題です。
・Cは2つの図形を比較した時、面積比がどうなっているかを問いています。
・Dは、B同様に全体の来場者数に対する65歳未満の来場者数と、65歳未満に対する15歳未満の来場者数を基に、全体の来場者数に対する15歳未満の来場者数の比率を問う問題です。
これも、割合の中の割合を計算して解きますよね。

よって、ここでの正解はBとDを選んだ「5」です。

この種類の問題で問われているのは「どのような算出方法を用いて解く問題なのか」が理解できているかどうか、ということです。

 

 

【2】文章のグループ分けをする問題

(例題2)次のア~オを、指示に従ってP(2つ)とQ(3つ)に分けるとき、Pに分類されるものはどれか、下の選択肢から選びなさい。

《指示》ア~オはそれぞれ2つの文からなっている。それぞれの関係性の違いをもとに、P、Q2つのグループに分けなさい。

ア :上司がカンカンに怒っている。同僚が報告を忘れたからだ。
イ :空に雲が広がっている。今日は一雨あるかもしれない。
ウ :釣りに出かけた父が意気揚々と帰宅した。今日は大漁だったのだろう。
エ :昨晩遅くに、親友が泣きながら電話を掛けてきた。曰く、彼女に振られたのがその理由だという。
オ :優勝確実と言われたチームが地区予選1回戦で敗退した。エースピッチャーの大乱調が原因だ。

1.アとイ  2.アとウ  3.アとエ  4.アとオ
5.イとウ  6.イとエ  7.イとオ  8.ウとエ
9.ウとオ  10.エとオ

例題2は、二文からなるア~オのうち、一文目と二文目の関係が共通している
ものはどれかを探し、グループ分けする問題です。
P(2つ)グループに属する答えが問われています。

ア~オは全て一文目である事実を述べ、二文目でそれに関連する内容を述べて
います。
この問題では二文目を「一文目の根拠そのもの」と「一文目を根拠にした推定」
でグループ分けできます。
・ア、エ、オの二文目は、それぞれ「一文目(事実)に対する根拠そのもの」
「~だからだ。」「~が原因だ。」「~が理由だ。」という表現がカギに
なります。
・イ、ウの二文目は、「一文目(事実)を根拠にした推定」
「~かもしれない。」「~だろう。」という表現から読み取ることができ
ます。
従って、イとウを選んだ「5」が正解となります。

 

構造的把握力検査がどういうものか、なんとなく理解できたでしょうか?

この検査は登場して間もないため、対策本もあまり多く発刊されていないのが実情です。

しかし、今回のコラムを読んだ方は、一度書店に立ち寄って数少ない対策本を眺めてみることをオススメします。

 
構造的把握力検査は、一見すると複雑そうな問題について「問題の構造やポイントを整理し、幾つかの類型に分類できる」能力を測っています。
例題1では、A~Dの「正解を導き出す過程の違い」を分類することが問われていますし、

例題2においては、「一文目」と「二文目」がどういう関係かを問われています。
普段の生活やSPI対策の中で、話や文の『構造を把握する』ことを意識することが、構造的把握力検査対策の一番の近道と言えるでしょう。

 

 

内定塾   竹村康孝

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